作業内容
- まずはお客さまのご要望を丁寧にお伺いしました🔍
お客さまが大変お気に召されたお洋服の画像を参考に、同じ形のお洋服を再現する事を承りました。
また、具体的な中身の形は、別件のお直しでお預かりしていたボトムスの形を参考にしておつくりする事にいたしました。
生地については、真夏以外のオールシーズンに適した素材のグレンチェックの生地を当店にてお探ししてご用意をする事を承りました。
画像から読み取れる細部のデザインまでお客さまとご相談を重ねて、全てのご確認にご了承をいただき、お仕立てを承りました。 - お預かりしていたボトムスから型を取ります🖋
細部まで念入りに確認し、お洋服の構造を紐解きながら、型紙に写していきます。
- 型紙を作成したことで、必要な生地の量がわかりましたので、お客さまのご希望を叶えられるグレンチェックの生地を探しに、各地を駆け回りました🏃♀️
東京の生地屋さんはもちろん、今回は私たち夫婦の帰省の期間を挟んでおりましたので、名古屋や北海道の生地屋さんにも伺って徹底して探しました🔍
イメージされていた画像のお洋服の組成はポリエステル系の素材でしたが、探し回った結果、ポリエステル系でお客さまのご要望に叶うグレンチェックの生地はございませんでした。
お客さまもご自身で探しておられましたが、同様にポリエステルでは理想の生地が見つかりませんでした。
しかし、私たちの行きつけの生地屋さんで、ポリエステルよりもさらに私たちおすすめのウールの素材で素敵なグレンチェックの生地を見つけることができました！🙆♀️
ウールは冬物のイメージがありますが、生地の厚みを考えれば、実はオールシーズンに適した素晴らしい自然の素材となります😊
ウールには下記の様な特性があります。
・繊維自体に空気を含んでいるので保温性がある
・吸湿性・放湿性に優れている
・クリンプ（縮れ）により弾力性・伸縮性がある
・抗菌・防臭効果が有る
ウール繊維はその縮れで沢山の空気を含んでいるため、その空気が断熱材となり寒暖を防ぎます。
加えて、熱伝導率が低いので外気からの暑さが伝わりにくいです。
また、ウールは季節や体温の状況に合わせて保温効果や給水効果を発揮し、常にちょうど良い体温を保つことができる為、「天然のエアコン」と呼ばれています。
正に冬は暖かく、夏は涼しい素材です。
夏の暑い季節はどんな素材でも汗はかいてしまいます💦
その中でもウール素材だと少し時間がたつと乾いていて快適で、防臭効果もあって夏にも良い素材です。
お客さまも「ウールは冬物のイメージが…。」と、最初は迷われていましたが、再度当店にご来店いただき、ご用意したウールの生地をご確認いただきながら、上記のご説明をいたしましたところ、「この生地でお願いします！」と、ご納得とご決断をいただきました😊
- 基となるお洋服を参考にして作成した型紙から、ポケット・裏地・本体などの細かいパーツごとに分けて型紙を抜き写します。
ここで、お客さまから追加でいただいたご要望に沿って細部の修正もします。
併せて、腰周りのベルト部分の型紙も作ります。
- 書き写し終わった型紙を、丁寧に切り抜きます✂
- 完成した型紙に沿って生地を切り抜きます✂
ポケットやダーツ（服が体のラインに沿うように布を立体的に仕立てるための細工）を付ける位置を誤らないようにしつけ糸で印を付けます。
また、右脚と左脚の本体の柄が左右対称になるように、念入りに柄合わせをして確認をしながらハサミを進めていきます。
お客さまの理想を叶えるために、手間と工夫を惜しみません。
- 裏地も型紙に合わせて切り抜きます。
- 本体のお尻の部分を作り始めます。
ダーツを作って生地の端にテープと、飾りポケットの位置に芯地を貼り付けます。
- お尻部分の飾りポケットを作ります。
- 両サイドのポケットを作ります。
- 本体の前側と後ろ側の脇を縫い合わせます。
縫い合わせてできた縫い代部分をアイロンで丁寧に割って平に加工します。
- 股ぐり（チャックやボタンの付いている上からお尻を通り後ろウエストまでの部分。）を縫い合わせます。
- 前側に付けるファスナー部分のパーツを作り、本体に縫い合わせて組み立てます。
- 裏地を組み立てます。
- 組み立てた裏地の内、ファスナー部分のみを先に表地と縫い合わせます。
細かい部分は手縫いで丁寧に縫い合わせました🪡
- ベルトループを作ります。
- ベルトループの下側を本体に縫い付けます。
その後、腰回りのベルトを付ける位置に裏地を縫い付けて固定します。
- 腰回りのベルト部分を作ります。
柄などがズレないように丁寧に本体に縫い合わせます。
- ベルトにゴムを入れます。ゴムを必要な長さに正確にカットして、手作業でベルトにゴムを通していきます。
通したゴムを両脇で縫い留めます。
- ベルト部分と本体の境目を縫い合わせます。
同時にベルトループの上側も縫い留めて、ベルトの完成です。
- 裾を仕上げます。今回のデザインは表地に縫目の見えないシングルのデザインでしたので、内側に織り込む寸法を正確に測って、ルイスミシン（まつり縫い専用ミシン）で表地に縫目が出ないように、生地をすくうように慎重に縫い進めます。裾の裏地も縫い合わせて仕上げます。
- 表地と裏地を留めつけるループを手で作ります。
ループで表地と裏地を繋ぎ留めることで、服の内側で裏地がずれにくくなり、着心地もよくなります✨
お客さまの理想を叶えるためのひと手間を惜しみません。
- 前開きを留めるホックを付けます。
チャコ（裁縫用のチョーク）で、ホックを縫い付ける位置に正確に印を付けて、手縫いで丁寧に縫い付けます。
- ベルトに巻くリボンを作ります。
ズレやヨレなどがないように気を付けて、真っ直ぐな線で柄も整った綺麗な見栄えとなるように、慎重に丁寧に形を作ります。
- 最後に全体にアイロンかけて形を整えて、お仕立て完了です✨
ご依頼完了時コメント
今回はお客さまが一目惚れされた理想のボトムスのデザインを再現して、さらに中身はお客さまのご希望に沿ってお仕立てをするご依頼でしたので、まずはお客さまの理想に叶う生地探しからこだわりぬいて全力を尽くしました。
そしてデザインのみでなく、お客さまの着心地まで考え抜いて、お客さまと綿密なご相談を重ねながらお仕立てをいたしました💪
完成したボトムスをご試着されたお客さまから、
「想像していたよりも100倍良い!!!ありがとう！🥰」
「今までのウールのイメージは、厚ぼったくて冬物ものしかないイメージだったけど、この選んで用意してくれたウールの生地なら暑苦しくない！この生地で良かった！🥰」と、
大変感激されて、とってもお喜びをいただきました✨
同じ身長のお悩みを持つお客さまの理想を叶えることができて、私たちも本当に嬉しかったです🌸
お身体の個性でお悩みやお困りのお客さまのお役に立てて、喜んでくださるお姿を見て、お店を開いて本当に良かったとしみじみ想います😭
洋服のお直し まつなが をご利用いただきありがとうございます🌈
またのご利用を心よりお待ちしております💐
洋服のお直し まつなが では、お洋服やニットはもちろん、着物のリメイクや、ぬいぐるみ、ネクタイ、カーテンなどのその他布製品の
「こんなの直せるのかな…」
「こういう風にしたいけどできるのかな…」などの
お客さまの様々なお困りごとやご要望を何でも受け付けております🙆♀️
少しでもお考え事がございましたら、いつでもお気軽にご来店・お問い合わせくださいませ📞
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